切削加工では、材料内部に「残留応力」が生じる場合があります。残留応力は製品の品質や性能を左右するため、対策が重要です。この記事では、切削加工における残留応力について解説します。
残留応力は、外からの力がなくなった後も材料内部に残る応力のことです。通常、材料に力を加えると応力が発生しますが、力がなくなると解消されます。しかし、何らかの原因で材料内部に不均一な変形が起こると、力がなくなっても応力が残ります。これが残留応力です。
残留応力は、引張応力と圧縮応力の2種類に分けられます。
残留応力は、材料の強度、耐久性、腐食への強さなどに影響を与える可能性があります。
切削加工で発生する残留応力は、製品の品質や性能に様々な影響を与えます。主な影響は以下の通りです。
これらの影響は、製品の信頼性や寿命を悪くする可能性があります。そのため、切削加工での残留応力をできるだけ抑える対策が重要です。
残留応力をできるだけ抑えるためには、様々な対策を行う必要があります。主な対策は以下の通りです。
適切な切削速度を設定することで、切削時に発生する摩擦熱を軽減し、熱による残留応力の発生を抑えられます。一般的に、低速での切削は残留応力を低減しやすいですが、生産性が低下するため、最適なバランスを見極めることが重要です。
送り速度の調整によって、切削工具の刃の当たり方が変わり、材料表面にかかる力を分散できます。過度に速い送り速度は切削抵抗を増加させ、残留応力の発生リスクを高める要因となります。
適切な切込み量を設定することで、切削工具が材料に接触する面積を最適化し、表面にかかる負荷を調整できます。過大な切込み量は切削抵抗を増し、残留応力の発生しやすい状態を引き起こす可能性があります。
適切な切削油剤を使用すると、切削工具と材料の摩擦が軽減され、切削熱の発生を抑えることが可能です。また、切削油剤には冷却や潤滑、洗浄といった機能が備わっており、残留応力の低減にも貢献します。
切削工具の材質は、切削性能や摩耗への強さに影響を与えます。一般的に、超硬合金やセラミックなど硬い材質の工具を使うことで、切削抵抗を減らし、残留応力の発生を抑制できます。
切削工具の形状は、切削抵抗や切屑の排出に大きく影響します。適切な形状の工具を使うことで、切削抵抗を減らし、残留応力の発生を抑えることが可能です。例えば、すくい角の大きい工具を使うと、切削抵抗の低減と残留応力の抑制が期待できます。
切削工具に適切なコーティングをすることで、摩耗への強さや滑りやすさを向上させることができます。コーティングの種類によっては、切削工具と材料の摩擦を減らし、切削熱の発生を抑える効果も期待できます。
1回の切削で目的の形に仕上げるのではなく、何回かに分けて切削することで、切削工具が材料にかける力を分散できます。多段切削を行うことで、材料表面にかかる力を分散させ、残留応力の発生を抑制できます。
粗い加工の後に仕上げ加工を行うことで、表面の残留応力を取り除くことができます。仕上げ加工には、研削やラッピング、ポリッシングなどの方法があります。
低ひずみ加工は、切削工具が材料にかける力を最小限に抑える加工方法です。低ひずみ加工を行うことで、材料内部に発生する変形を抑え、残留応力の発生を抑制できます。
熱処理を行うことで、残留応力を和らげることができます。熱処理には、焼鈍や焼戻しなどの方法があります。
表面改質は、材料表面の性質を変える加工方法です。表面改質を行うことで、摩耗への強さや腐食への強さを向上させることができます。表面改質には、浸炭や窒化、メッキなどの方法があります。
切削加工を行う会社は多くありますが、いざ問い合わせると特定の要望に対応できなかったり、不良品がでてコストがかさんだりすることも…。 当サイトを読めば、もう断られない切削加工会社が1分で見つかります。
依頼者の事情や加工品によって異なる、様々な要望に応えてくれる切削加工会社を紹介します。
なお、ここで紹介する会社は、信頼できる加工会社を選ぶ際に大前提として押さえておきたい、下記2つの規格を保有する会社の中から選定しています。
・品質担保の観点から、国際的な品質マネジメント規格「ISO9001」
・信用性の観点から、国際的な環境マネジメント規格「ISO14001」



※選定基準:2024年2月28日にGoogleにて「切削加工」「研削加工」と検索した際に表示される切削加工・研削加工に対応する会社123社を調査しました。(切削加工を依頼した際に、素材や精度により研削加工が必要になるケースもあることから、「研削加工」も含めて調査しています。)その中でも、ISO9001及びISO14001を取得する会社の中から、下記の基準でそれぞれ選定しています。
・守谷刃物研究所…難削材の加工に求められる切削加工・熱処理・研削加工を自社一貫で行う会社の中でも、難削材に対応した加工事例掲載が35件と最も多く(2024年3月調査時点)、難削材が使われやすい半導体製造装置や医療装置を得意としていると判断。
・キュリアス精機…ひと月あたりの生産可能個数が100万個以上と最も多く(2024年3月調査時点)、大量生産が求められる自動車部品の加工を得意としていると判断。
・プラスチック加工興和…樹脂の加工に対応する会社の中で、唯一樹脂の加工を専門とする会社と公式HPに記載されているため、プラスチック製品の加工を得意としていると判断。